摂食障害

拒食・過食

食行動の異常が過度になって、極端に体重が減少しても拒食がやめられない、過食の後に食べたものを全部吐いたり下剤や利尿剤を使って体重増加を避けようとする、という行為がみられるようになると、これは治療を要する摂食障害の疑いが濃くなります。

拒食・過食の背景

背景に「太りたくない、やせたい」という体重への極端なこだわりや、「自分は太っている・醜い→自分には価値がない」という思いこみなどの心理的背景があります。

また、とくに若い女性の場合は、「やせていることが美しい」という社会的価値観も影響します。

また、子どもの頃に両親の仲が悪かった、親や周囲の人間から体重や体型のことをみっともないと言われた、という経験も摂食障害のひきがねになります。

生命の危機

拒食症の場合、標準体重の60%以下にやせが進むと、低栄養による腎不全や低血糖、電解質異常による不整脈、結核などの感染症など、重い合併症を起こしやすくなります。

両タイプとも、アルコールや薬物への依存や抑うつ、怒りっぽい、人格障害などの精神疾患を合併しやすく、万引きや性的に奔放になる、自傷行為や自殺を図るなど衝動的な行動が多くなります。

サイン・症状

標準体重の80%以下は、やせすぎです。このくらいの体重が何ヶ月も続いていたら、拒食症の症状のひとつの可能性があります。 健康なやせの場合、標準体重の80%以下になることはまずありません。

  • こんな症状があれば過食症かもしれません。
    • 体重は標準体重に近く、肥満でもやせでもない。
    • 家族のいない時や真夜中など人のいない時に、短時間のうちに大量に食べることをやめられない。
    • とくにストレスを感じると、過食したくなる。
    • 食べている時は何も考えずにいられて幸せだけれども、食べた後、猛烈な自己嫌悪におちいる。
    • 食べ過ぎて太ることが心配になり、のどに指を入れて吐く、下剤や利尿剤を使って無理に排泄しようとする。

治療法

摂食障害の場合、患者さん本人は治療によって体重が増えることを極端に恐れるので、なかなか治療に納得してくれません。

学校や家族・友達が専門医とともに力を合わせて、本人がきちんと治療を続けられるように支えていくことが大切です。

また、10代の患者さんの場合はとくに両親を初めとする家族との関係が病気に影響していることも多いので、家族に対しても患者さんとの接し方や家庭環境に関するカウンセリングが必要になります。

治療は、体重に対するこだわりや間違った自己評価などを正常にするための心理療法を中心に、心身の回復をめざして薬による治療や栄養指導などが必要に応じて行なわれます。

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